東京都三田の歯医者さん、鶴木クリニック歯科三田分院です。
今回のテーマは「歯並びの悪さと学力の関係性」です。ぜひご愛読ください。
みなさんは、歯並びと学力に関係性があるという話を聞いたことがあるでしょうか。
よく挙げられるのが「歯並びが悪いと学力が低下する」というテーマですが、
あくまで現状分かっている範囲で回答すれば、歯並びの悪さが直接学力に影響することはありません。
ただ、直接ではなく間接的なことであれば、学力に影響する可能性は否定できないのです。
目次
歯並びが悪い人全てに該当するものではないですが、
歯並びの悪さが間接的な原因となって学力低下につながる例として、次のケースが考えられます。
歯並びが悪いとそれが気になってしまい、中には半ば癖のように触れてしまう人もいます。
例えば、歯と歯が重なっていることでその箇所が気になり、いつしか歯を触るのが癖になるのです。
こうした場合は集中力が低下しますから、勉強していてもすぐに歯が気になってしまうでしょう。
歯並びの悪さが気になると、それがコンプレックスになってしまう可能性があります。
そうなると自分に自信が持てなくなり、友人や恋人を作るにも躊躇してしまうでしょう。
人間関係が充実しない状態では、とても勉強に励む気にはなれないのではないでしょうか。
歯並びが悪いと噛み合わせが悪くなりますが、噛み合わせの悪さはストレスにつながります。
これは噛み合わせるたびに違和感があるからで、気になることでストレスになってしまうのです。
常にストレスを抱えた状態で勉強すれば、記憶力などに影響してしまうでしょう。
…学力はあくまで本人の勉強次第の部分が主ですが、
矯正して歯並びを改善すればこれらの問題は解消できるでしょう。
「矯正=学力が高くなる」とは言えませんが、気分的にも環境的にも勉強に集中しやすくなるのは確かです。
上記で説明したとおり、歯並びと学力低下には直接的な関係性はありません。
しかし集中力が低下するなどの問題が起こることから、
矯正によってその問題を解消すれば学力が高くなるケースも実際にあるでしょう。
ただし、いくら集中力を高める目的でも受験前…正確には受験勉強中の矯正はおすすめできません。
と言うのも、そのタイミングで矯正を開始してしまうと2つの問題が起こるからです。
まず1つは通院の問題で、矯正を開始することで定期的な通院が必要になってきます。
診察時間は決して長くないものの、定期的な通院は受験勉強の妨げになってしまいますからね。
もう1つは矯正装置の問題で、矯正装置は装着に慣れるまで痛みや違和感があり、
これらが原因で逆に今まで以上に受験勉強に集中できなくなる可能性があるのです。
矯正が直接学力に関係ないのであれば矯正は必要ないと考える親もいるでしょうし、
それは歯科医が判断することではありません。
ただ、子供の矯正には他にも次のメリットがあることは知っておいてください。
矯正するには歯を綺麗に並べるスペースが必要であり、
大人の場合はそのスペース作りのために抜歯しなければならないケースが多くあります。
一方、子供の時に矯正すれば歯や顎の成長を正常に促せるため、非抜歯で矯正しやすくなるのです。
矯正で歯を動かす時にはどうしても痛みを感じます。言ってみれば無理に歯を動かしているわけですから、
その時痛みを感じるのは仕方のないことでしょう。大人も子供もそれは同様ですが、痛みの程度には差があり、
子供は歯が動きやすいため大人の矯正に比べて痛みが小さくてすむのです。
年齢的に考えて、子供は歯並びの悪さによる見た目に気にならないかもしれません。
一方大人は気になるでしょうが、気になって矯正しても理想の歯並びになるまで時間がかかるでしょう。
その点、子供の時に矯正しておけば大人になった時に歯並びで悩まなくてすむのです。
いかがでしたか?
最後に、歯並びの悪さと学力の関係性についてまとめます。
1. 間接的に学力低下につながる例 :勉強に集中できない、人間関係が充実しない、ストレスになる
2. 受験前の矯正について :受験勉強中に矯正を開始すると、むしろ勉強の妨げになる可能性がある
3. 学力以外に子供が矯正するメリット :非抜歯で矯正しやすい、歯が動きやすく痛みも小さいなど
これら3つのことから、歯並びの悪さと学力の関係性について分かります。
まとめると、歯並びの悪さが学力低下に直接つながることはないものの、
集中力の低下やストレスによって間接的につながる可能性はあるでしょう。
矯正したからと言って学力が高まるわけではないですが、
集中力の低下やストレスの問題を解消できる意味では、勉強しやすくなるのは事実です。
ただ、学力を高めることだけを目的とした矯正なら、おすすめできるほどの効果はないでしょう。